こんにちは!ゲーム大好き、ひねるです。
今日は「アグリコラ 牧場の動物たち」という2人プレイ専用のボードゲームを紹介します。
この作品は、2008年にドイツゲーム大賞を受賞した「アグリコラ」を、もっと気軽に遊べるように調整した、2人プレイ専用のアグリコラです。日本のボードゲーマーの間では「フタリコラ(二人コラ)」と呼ばれ、親しまれています。
本家「アグリコラ」は、「BoardGameGeek」というサイトのゲームランキングで、当時絶対的首位(5年間連続首位)を誇っていた「プエルトリコ」を追い抜いて、見事トップを獲得したことのある、実力の高い作品です。
これから紹介する「フタリコラ」も、その実力を十二分に引き継いだ魅力溢れる作品です。友達や、夫婦・カップルと二人で遊べるボードゲームをお探しの方は、ぜひ参考にしてみてください!
ゲームの概要
プレイヤーは農夫となり、3人の働き手を動かしながら、羊・豚・牛・馬を飼育し、それらの動物を繁殖させ、より多くの動物を飼育するために資材を調達して、農場を拡張していきます。
毎ラウンド、プレイヤーは3人の働き手に「資材の調達」や「動物の捕獲」などの指示を出せますが、それぞれのアクションは1人の働き手しか担当できません。働き手への指示は両プレイヤーが交互に行うため、そのときに取りたいアクションを取れるかどうかは、両者の駆け引き次第となります。
効果的に働き手を動かして、相手プレイヤーよりも、立派な農場を作りあげるのがこのゲームの目的です。
セット内容
ゲームボード
メインのボードです。両プレイヤーは、このボード上に交互に働き手コマを置いていき、該当するアクションを実行していきます。アクションは大きく分けて、
- 資材を得る
- 資材を消費して、農場を拡張する
- 動物を飼う
という3つに分類されます。
農場ボード・拡張ボード
農場ボードは、お互いのプレイヤーが1つずつ持った状態でスタートします。農場が手狭になったとき、拡張ボードを繋げて面積を広げます。
資材コマ
茶色が木材、黒が石材、白が葦を指すコマです。これらの資材を消費して、農場を拡張していきます。
建物タイル
建物は、資材コマを消費することで農場に建てることができます。建物は勝利点を持ち、最後のスコア計算時に加算されます。また、農場で飼える動物の数を増やす効果もあります。
動物コマ
羊、豚、牛、馬のコマがあり、これらの飼育数でゲーム終了時のスコアが決まります。いずれの動物も1頭につき1点ですが、それぞれの頭数次第でボーナスポイントが加算されます。例えば、1点のボーナスを得るのに、
- 羊は8〜10頭必要
- 馬は5〜6頭で良い
などの差があります。このボーナスを加味すると、1頭あたりの価値は
- 馬 > 牛 > 豚 > 羊
の順となります。獲得できる動物には限りがあるので、両プレイヤーはどの動物を獲得するか、どの順番で獲得するかを、相手プレイヤーの動きを読みながら検討する必要があります。こういった読み合いがとても楽しい!
ボーナスのルールは箱側面に記載してあります。
その他
これ以外にも以下のコマとマーカーが同梱されています。
- 働き手コマ
- 境界コマ(柵)
- 飼葉桶コマ
- 動物マーカー
- 資材マーカー
- スタートプレイヤーマーカー
遊び方の説明
1ラウンドごとに次のフェイズを順に行い、合計で8ラウンド繰り返します。
- 補充
- 労働
- 帰宅
- 繁殖
8ラウンドを終えた時点で互いにスコアを計算し、より点数の高いプレイヤーの勝利となります。
補充
ゲームボードの指定された位置に、資材コマと動物コマを補充します。コマを補充する先は、累積を示すエリア外へ伸びた「矢印」の付いたスペースです。
毎ラウンドの最初に、このスペースへコマを補充します。前のラウンドで働き手コマを置かれなかったスペースには資材(動物)コマが残った状態になりますが、これに追加する形で、さらにコマが補充されます。
労働
相手プレイヤーと交互に、働き手コマをゲームボードへ置いていきます。
コマを置いた場所によって、次のようなアクションが取れます。
資材を得る
石材や、木材などの資材が得られます。
農場を拡張する
柵を設置したり、
建物を建てたり、
手狭になった農場を拡張することができます。
動物を飼う
動物を飼います。動物を飼うには、建物か、柵で区切った牧場が必要になります。
ひとつの建物のなかや、柵で区切られた領域内では、同じ種類の動物しか飼えません。複数の動物を飼うには、いくつかの建物を建てるか、柵で複数の領域を区切る必要があります。
帰宅
働き手コマを住居に帰します。
繁殖
同じ領域に2頭以上の動物がいる場合、それらの動物は子供を産みます。1ラウンド内で産まれる子供の数には制限があり、1種類の動物につき1匹までしか繁殖フェイズで増えることができません。
以上の「補充・労働・帰宅・繁殖」のフェイズを8ラウンド分繰り返し、最後にスコアを計算して勝者を決めます。
「アグリコラ 牧場の動物たち」リプレイ
実際にゲームを遊んだ様子を書き起こしました。ゲームをプレイしたときのより具体的なイメージを得られると思うので、ここまでの内容で興味が沸いた方は参考にしてみてください。
このゲームは、プレイヤーが交互にアクションを取る性質に加え、原則として1ラウンドに同じアクションは一度しか取れないため、最初にアクションを選べる先攻が有利とされています。
この「先攻有利」を薄めるために、「手番の順番を変更する」というアクションが用意されているのですが、それは後ほど紹介します。
1ラウンド目
ゲームボード上に「1 葦(1 動物)」と書かれている場所は、ラウンド1では「葦」のみを置き、以降のラウンドで「葦」が取られていない場合に限り、「羊」を補充していきます。「葦」が取られている場合、次のラウンドでは「葦」のみを補充します。
といった感じで、互いに働き手コマを3つずつゲームボードに置き、「資材の獲得」や「建物の建築」など、コマを置いた場所に紐づくアクションを実行していきます。
いかに自分が欲しいものを取り、相手が欲しがるものを取らせないかが肝になります。この基本に則りながら、効率的に資材を集め、効果的に牧場を拡張していきます。
働き手コマをすべて置き終えると、労働フェイズ終了です。
1ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
お互いに働き手コマを置き終えました。
1ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
2ラウンド目
さきに持って行かれてしまいました。やろうと思っていたことができないもどかしさ!
もどかしくはありますが、こういった資源の奪い合いや、心理の読み合いがこのゲームの楽しさでもあります。
「家畜休息所」は、勝利点が2点付いた、家畜を5匹まで飼える建物です。もしかしたら、厩より収容人数が多い上に取りやすい(木材か石材を3つ)ので、序盤はこちらを優先して取ったほうがいいのかも?厩は勝利点が4点の「家畜小屋」にグレードアップできるので、点数で見た価値のポテンシャルは厩に軍配が上がるのですが。
ちなみに、家畜休息所は牧場を建てたときに馬か牛を1頭手に入れることができます。
でん。農場にはじめて動物がやってきました。かわいいです。
2ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
2ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
3ラウンド目
3ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
3ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
4ラウンド目
このアクションが冒頭に説明した、手番を変更するアクションです。先攻を示す、「スタートプレイヤーチップ」を獲得します。
4ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
お互いに資材の獲得と、農場の拡張を行っています。このラウンドでは手番の変更が一番大きな出来事かも?
4ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
動物の種類を網羅することの重要性についてですが、ゲーム終了時に、1種類につき3頭以下しかいない家畜は、それぞれマイナス3点されてしまうというルールがあります。そのため、動物は1種類につき最低でも3頭確保したいところです。
5ラウンド目
5ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
5ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
6ラウンド目
拡張ボーナスというのは、拡張した土地のすべての面を柵で囲うなり、家を建てるなりしてしっかり全面を使いきることで得られるボーナス点のことです。4点分の勝利点がもらえます。
使いきれなかった場合にペナルティがあるわけでもないので、それほど焦る必要はないのですが。でも、貴重な1ターンを消費して農場を拡張したからには、ボーナスの獲得を目指したいところです。
6ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
お互い無難に動物を増やしたラウンドです。
6ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
7ラウンド目
7ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
7ラウンド終了時の農場ボード
ひねるのボード
妻のボード
8ラウンド目
いよいよ最終ラウンド。ここまで来るとやることもだいぶ限られてきます。
最終ラウンドのゲームボードはこんな感じ。
8ラウンド「労働フェイズ」終了時のゲームボード
そんなこんなで、最終ラウンドもすべての働き手コマを置き終わりました。
8ラウンド終了時の農場ボード
最終的な牧場の様子は……
ひねるのボード
妻のボード
結果発表
動物は1匹で1点、これに箱の側面に書かれているボーナススコアと、拡張ボードのボーナス、建物の勝利点を足します。
スコアの合計結果は…
じゃん!ひねる「49点」、もけ(妻)「33点」!
牛「……モー……」
まとめ
というわけで、今回は二人専用ボードゲーム、「アグリコラ 牧場の動物たち」のリプレイをお送りしました。
- 動物コマがかわいい
- ルールもそう複雑では無い
- しかし、ゲーム内容はかなりのガチマッチ
対戦ゲームとして見た場合、運が絡む要素がゼロなのでかなりガチめな作品の部類に入るのですが、木製の動物コマや牧歌的な雰囲気が非常にかわいらしく、ラウンドを重ねるごとに賑やかになる牧場の様子を眺めるだけでもじゅうぶん楽しいです。
ガチ勢同士で遊んでも楽しいですが、ぜひゲームに不慣れな方を誘って遊んでみてください。コンポーネントがゴツゴツしていないので、ゲームに苦手意識を持つような方と遊ぶ、入門用のボドゲとしてかなりオススメです。ゲームに慣れてからも楽しめるので、家に置いといて損はないと思いますよ!
肝心の入手先ですが、お近くのホビーショップや、Amazon・楽天で購入できます。今回の記事を読んで遊んでみたいと思った方は、ぜひチェックしてみてくださいー!
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