ハロー、こんにちは!ひねるです。
今日は「ラブレター」というアナログゲームを紹介します。
「ラブレター」は、カナイ製作所のカナイセイジさんが作成したカードゲームです。同人ゲームというスタートでありながら、いくつもの賞を受賞し、その後商業ベースに乗って国内外で広く認知される作品となりました。
ゲームで使用するカードは全部で16枚。非常にシンプルな構成でありながら、ゲーム好きを納得させるだけの戦略性も持ち合わせています。とはいえ、直感的にプレイする場面も多いゲームです。のちほど紹介しますが、あるルールによって、どうしても論理的に考えきれない要素が出てくるんですよね。製作者のカナイさん曰く、このルールがラブレターのキモとのこと。
ゲームの概要を公式サイトから引用しますと、
プレイヤーは姫に恋する若者となり、彼女の元まで恋文を届けようと試みます。恋文を運んでくれるのは城に仕える様々な身分の協力者達(手札)。彼らは恋文を預かるだけでなく、協力者としてあなたや他のプレイヤーに対して影響を及ぼす効果を発生させます。
ただし、他のプレイヤーに、自分の協力者が誰であるかを推測されるような行動は避けなくてはいけません。なぜなら、他のプレイヤーは自分の協力者にあなたの協力者から恋文を奪い取らせ、ゲームから脱落させようと狙っているからです。
プレイヤーが保持できるのは、わずか1枚のカードのみ。それらを上手に選択し、見事姫、もしくは姫に最も近い者に恋文を託すことのできたプレイヤーが勝者となります。
ラブレター公式サイト
といった内容です。ルールも内容物と同様にシンプルで、
人数は2 – 4人くらいまでで、キャラクター名、数字および効果の描かれた専用のカード16枚を使用しゲームを行う。まず各人が1枚の手札を保持し、さらに1枚をゲームから除外して残りを山札とする。手番が来たら山札より1枚カードを引き、先に保持していた手札または引いた札のいずれかを場に捨てる。捨てたカードに記載された効果を処理したら、次のプレイヤーに手番が回る。これを山札が無くなるまで繰り返し、最終的に一番数字の高いカードを持っているプレイヤー、もしくは最後まで生き残ったプレイヤーがそのゲームの勝者となる。
ラブレター (カードゲーム) – Wikipedia
といったものになります。1度プレイするか、これから紹介する夫婦で遊んだリプレイを読んでいただければ、すぐに覚えられると思います。
「ラブレター」夫婦で遊んだリプレイ
ラブレターは一戦あたりにかかる時間が5分から10分とかなり短いので、勝敗はゲームを合計3回先取した人の勝ちとしました。
1戦目
ゲーム開始時、山札から1枚のカードを裏向きで除外します。これはゲーム終了時まで誰にも公開されません。
この未公開のカードが、相手の手札を探る上で不確実な要素となり、ゲームをよりスリリングなものにします。冒頭で書いたゲームのキモがこのルールになります。
さらに、2人でプレイするときは、山札から3枚のカードを除外します。この3枚は表向きでゲームから除外します。
というのも、2人でプレイするときは捨て札やアクションの総数が少ないので、どうしてもゲームを進める上で公開される情報が少なくなります。そのため、最初にカードを公開した状態で除外することで、相手の手札を予測するためのヒントを増やし、ゲームの進行をスムーズにします。
今回は騎士2枚と僧侶1枚が表向きで除外されました。
騎士は、「対象のプレイヤーとあなたの手札の強さを秘密裏に比較し、強さの小さい方を脱落させる。」効果を持っています。2人でプレイする場合においては、出せば必ず決着に繋がる危険なカードです。
僧侶は、「あなたの次の手番まで、あなたへの効果を無効にする。」効果を持ちます。このカードを引けば、必ず1ターンは相手の行動を防げます。
手番決めは付属の鳥の羽を投げて、羽が向いた方角のプレイヤーからスタートとなります。
1ターン目
ひねる
最初に配られたカードは僧侶で、ドロー(カードを引く)は魔術師。
魔術師は、「あなた、もしくは対象のプレイヤーは手札を捨て札にし、山札からカードを一枚引く。」という能力です。
妻
妻、最初からかなりの長考。
将軍は、「対象のプレイヤーと手札を交換する。」という効果ですが、今回は僕が僧侶を使っていたので効果は発動せず。
高ポイントのカードを序盤から切ったからには、残る手札は普通のカードではなさそうです。
2ターン目
ひねる
兵士をドロー。
兵士は、「対象のプレイヤーに「兵士」以外のカード名1つを宣言し、手札と一致したら脱落させる。」という効果を持ちます。数字は一番弱いですが、捨て札や相手の行動から残りのカードを予想できれば、自力で勝ちをもぎ取れます。
大臣は7点のカードで、「手札の強さの合計が12以上になった場合、あなたは脱落する。」という能力です。さきほど妻が捨てたカードは6点の将軍だったので、大臣はありえません。
となると8点の姫か…?と予想したわけですが、はずれてしまいました。
ちなみに姫の能力は、「このカードを捨て札にした場合、あなたは脱落する。」というものです。つまり、引いたら捨てれないわけですね。魔術師によって捨てさせられても負けになります。
よくよく考えれば、妻は最初に捨てるカードを「悩む…」と言っていたわけで、仮に姫と将軍なら悩む余地は無いので、今回の姫指定は考えが足りませんでした……。
妻
妻の初手は魔術師と将軍でした。
2戦目
除外は僧侶、騎士、兵士です。
1ターン目
妻
道化は、「対象のプレイヤーの手札を見る。」という能力です。一度手札がバレてしまうと兵士や騎士の攻撃が怖いので、見られた側は手札を捨てざるをえません。地味だけど、厄介なカード。
ひねる
僧侶をドロー。んー、魔術師はバレてるけども、
2ターン目
妻
ひねる
兵士をドロー。当てるにはまだヒントが少ないので公開情報を増やしましょう。
3ターン目
妻
わたしも兵士です。
ひねる
ドロー。うわっ、ここで大臣。姫に次ぐ高得点カードだけど、魔術師以上のカードを引くと負けてしまうので心臓に悪いカードでもあります。
んーー、5点以上でまだ出ていないのは魔術師と姫の2枚で、山札は残り4枚。ドボンとなるカードを引く確立はまだ高いけど、ここは…
4ターン目
妻
ひねる
ドロー。……!
魔術師を引いてしまい、手札の点数の合計が12以上になってしまった。ので負け!二連敗。後がない…!
3戦目
魔術師と将軍と兵士が除外。手札は兵士。
1ターン目
妻
ひねる
ドロー、兵士。
仮に相手の手札が騎士だとしたら、こちらの兵士がバレている以上、次のターンで負けの線が濃くなりそう。こちらの兵士で相手の手札を当てるにしても、現状は情報が少なすぎるし……。いや待てよ、「騎士」って言っておけば、当たれば勝ちだし、外れても負けはないのか。じゃあここは一旦兵士を捨てて騎士指定に…、んーーーでもなんとなくここは、
やった!当たった!勘なのに
まぐれで勝って、1勝2敗。
論理的に考えるのも重要ですが、なんとなくの閃きを信じることも、このゲームでは立派な戦略の一つです。
4戦目
1ターン目
ひねる
魔術師スタート。ドローは僧侶。除外は騎士2枚に兵士1枚。
妻
2ターン目
ひねる
ドロー、将軍。
兵士が場に2枚しか出ていないので危険ですが、今回のゲームでまだ使っていないので…
道化が手札にきました。
妻
徐々に公開された情報が増えていき、相手の手を推測しやすい場が整っていきます。
3ターン目
ひねる
ドロー、僧侶。
うほっ、大臣。
妻
4ターン目
ひねる
ここでついに姫をドロー!しかも手札には僧侶。
最高の形で最終局面へ入れます。
妻
5ターン目
ひねる
兵士をドロー。相手の手札はさきほど道化で確認したので…
ドローした兵士で大臣を指定して勝利!
2勝2敗で最終戦へ!
ちなみに、このようなスコア用のコマも付いてきます。
5戦目
除外カードは僧侶、兵士、魔術師です。
1ターン目
ひねる
兵士スタートで、兵士をドロー。
妻
2ターン目
ひねる
僧侶をドロー。
と、序盤から兵士が4枚なくなる展開。
妻
なんと2ターン目で兵士がすべてなくなりました。
3ターン目
ひねる
ドロー、魔術師。
ここで何を思ったか魔術師で僧侶を交換してしまう私。今思えば何で僧侶を使わなかった…?
代わりに、騎士が手札に。
妻
相手は将軍で6点、こちらは騎士で3点。
負けたーーーーーー!なんで僧侶使わなかったんだろう……!
というわけで、今回は3対2で妻の勝ちでした。
今回プレイして改めて感じましたが、「ラブレター」は、一戦を終えたあとに「ああしていたら勝てたかも?」という仮説が立ちやすいゲームだと思います。一戦にかかる時間も5分〜10分と短いので、前のゲームで立てた仮説をすぐに検証できるという点が魅力的。おもわず、もう1戦!と言ってしまう楽しさがあります。癖になるゲームって、だいたいこういう特徴を持っていますよね。
まとめ
今回はカナイセイジさん制作の「ラブレター」のリプレイをお送りしました。
- ゲームで使用するカードがたったの16枚
- ルールが非常にシンプル
- 1プレイにかかる時間が5分〜10分程度
といったゲームですので、ゲームに慣れていない相手とでも気軽に遊べるのが嬉しいです。
相手と向き合ってプレイするアナログゲームは、コミュニケーションを楽しむゲームとも言えます。今回のリプレイを読んで「ラブレター」に興味を持った方は、ゲーム好きのお友達はもちろん、ぜひ恋人や奥さんなど、大切な方と遊んでみてください!
肝心の入手方法ですが、以前はゲームマーケットやコミックマーケットでの即売会や、一部のアナログゲームショップでしか入手できませんでした。しかし!最近はAmazonや楽天などでも販売されています!ぜひ一度チェックしてみてください!
関連記事
ひねるドットコムでは、遊んで欲しい・リプレイを載せて欲しいゲームを募集しています
- 自分の作ったゲームがどういう風に遊ばれるか読んでみたい
- 未プレイのあのゲーム、買うかどうか判断材料にしたい
- 自分が好きなゲームを他の人がどうやって遊ぶのか見てみたい
など、理由はなんでも構いません、遊んで欲しい・リプレイを掲載して欲しいゲームがありましたら、同人・商業もの問わず、気軽にメッセージをお送りください!