「痩せたい!」は、僕を始めとした中年予備軍ならずとも、各世代に共感してくれる人の多いテーマでしょう。脂肪はまさに多くの現代人の敵。

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず 」とは”孫子”の名句ですが、まさしく脂肪という敵を倒すには脂肪自身を、痩せるためには太る理由を知っておかなければなりません。

ダイエットを決意して、「今回こそ痩せるんや…!」とお考えのみなさん。その熱意を正しい方向に向けられるよう、まずは僕と一緒に太るメカニズムについて勉強しておきませんか?

摂取カロリーが消費カロリーより多いと太る

簡単に言うと、食事を通じて体に取り入れたカロリーが、人が生活をする上で消費するカロリーを上回った場合に、消費されずに余った分のカロリーが脂肪として体内に留まります。

人間の身体はよくできていて、「生きるための機能」が十分に備わっています。このページで問題にしている「太ること」も、まさにこの機能が正しく働いているからこそ生まれるもので、食べるものが急になくなっても生きていけるように、消費せずに余った分のエネルギーをいざというときに使いやすい形で体に蓄える、それがつまり脂肪が体に付く原因であり、太る理由というわけです。

しかし食べるものがないというシチュエーションは、現代の日本においてはそう多くありません。ですから、太らないためには摂取するカロリーと消費するカロリーの量をコントロールすることが大切になります。

基礎代謝が下がると太る

人間はじーっと動かずにいるだけでも熱を発していて、常にカロリーを使っています。これは生命を維持するために必要なエネルギー消費で、例えば呼吸をしたり、心臓を動かしたり、内臓を働かしたりという活動でカロリーが必要となります。この働きを基礎代謝といいます。

基礎代謝で消費するカロリーは、人間が一日で消費するカロリーのうちなんと70%を占めます。

意外に思われるかもしれませんが、通勤や家事といった実際に身体を動かす活動では全体の20%ほどのカロリーしか消費しません。(残りの10%は食事をすることで発生するエネルギー量です)

割合を見れば分かる通り、基礎代謝は人間の太る痩せるに大きく影響しますので、基礎代謝の消費エネルギーはできるだけ高く保ちたいです。そこで気になるのは、どうすれば基礎対処をコントロールできるかということ。

ずばり、基礎代謝量は筋肉の量に比例します。

昔と食べる量は変わっていないのになぜか太るという方は、筋肉量が減ったことで基礎代謝が下がった状態なのかもしれません。

歳を取るだけでも太る

基礎代謝に関連しますが、加齢も太りやすさを加速させます。

なぜかというと、ひとの筋肉の量は20〜30代でピークを迎えます。その後筋肉は、一年ごとに0.4%から1%ずつ減り続けるのです。

つまり(最大の)1%減ると考えるなら、10歳老けると10%ずつ筋肉が落ちていくことになります。筋肉量が低下すると基礎代謝も下がるので、脂肪がつきやすくなるわけです。

歳を取る → 筋力が落ちる → 疲れやすいから動かなくなる → また太りやすく…

といった負のデブるスパイラルに陥らないためにも、一定の筋力量を維持する必要があるのです。

リバウンドをすると前より太る

せっかくダイエットに成功したのに、なぜリバウンドしてしまうのでしょうか。

ひとつは痩せたことに安心して、ダイエット前の生活に戻ってしまうためです。

そもそもなぜダイエットが必要だったかというと、普段から運動をしていなかったり食べすぎの生活を送っていたからです。もとの生活に戻ってしまえば、当然体重も元に戻ります。

もうひとつの理由は、食事制限だけで痩せると筋肉が減ってしまうからです。

食事制限の基本的な考え方は、カロリーの摂取量を減らすことで、エネルギーの消費をすでに体に蓄えられている脂肪分から使っていくというものです。しかし不足したエネルギーが供給されるのは脂肪だけでなく、筋肉からも使われてしまいます。

筋肉量と基礎代謝の関係は上で述べた通り。せっかく食事制限で痩せたとしても、筋肉が減ることで基礎代謝によるカロリー消費量が減ってしまうので、ダイエットする前よりも太りやすい体質になってしまうのです。

つまり食事制限だけで痩せた場合、痩せる前と同じ食事をしていると元の体重に戻ってしまう。それどころか、前よりも太ってしまいます。

人間の体重を変化させるのは筋肉と脂肪の量。その量は生活習慣で決まる。

ダイエットを始める前に改めて理解しておきたいことがあります。それは、人間の体重がどのように決まるかということ。

答えは、ひとの身体を構成する次の要素の総重量で決まります。

  • 水分
  • 内蔵
  • 筋肉
  • 脂肪

このなかで水分や内蔵、そして骨の重さは、大人の身体になればその後ほとんど変化が見られません。つまり、体重を変化させるのは筋肉と脂肪の量ということです。筋肉が増えると体重は増えますが、上で書いたように基礎代謝が上がるので太りにくい体になります。

脂肪量を減らして、筋肉量を上げる。ダイエットというとアレコレ難しく考えがちですが、痩せる方法は非常に明確です。

そして次に言うことはあたりまえのようですが、大切な真理なので覚えておきましょう。

  • たくさん食べると脂肪が増える
  • 運動をすると筋肉が増える

この2つについて理解して欲しいのは、ある時点における「体重」とは、それまでの生活の「結果」だということです。いま太っている人は、太る生活習慣を続けてきた結果が体重に表れているということ。

つまり痩せるというのは、痩せた体をキープできる生活習慣を身につけることに他ならないのです。

まとめ: 体重は生活習慣の結果

ダイエットというと「夏までに○○kg痩せる!」といった目標を立てがちです。でも本当に成功と言えるダイエットって、ある時点を切り取った瞬間の数字で計るものではないですよね。

ダイエットの成功は、「がんばらなくてもリバウンドしない、自然に生活しているだけなのに痩せていられる生活習慣を築くこと」です。

ある人の一番基本的な状態は20歳前後の体で、そのときの体重がその人の理想体重と言われています。また、最近の研究で20歳のときの体重から10kg増は健康リスクがあることも分かっています。(20歳から10キロ増は生活習慣病リスク 健保連が分析:朝日新聞デジタル

このような状態にある人は本来の健康を保つための生活習慣が乱れている可能性が高いので、改善に向けて前向きに取り組む必要があるでしょう。